+ Main




高野龍神スカイライン   (2006.3.19)

高野龍神スカイライン写真集   基本情報   紅葉   アクセス

 休日にふとドライブに出かけたくなった僕はとりあえず車を走らせ、和歌山インターから高速道路に乗った。そこで、一つ目の選択がある。それは「北」へ行くか「南」へ行くか。北へ行くなら大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・三重などの選択肢が開けるのだが、いかんせん時間が足りない。そこで、南を選択した。
 和歌山インターから南と言えば、湯浅・御坊・田辺・白浜くらいまでが射程距離だった。僕がドライブに出かけるときに一つ決めていることがある。それは「同じ道を通って帰ってこない」ということだ。そこで、とりあえず田辺まで高速道路で行き、帰りは地道に下道で帰ることにした。 田辺の海

 高野龍神スカイラインは田辺から山へ向かって入っていったところから始まる。終点は高野山。とりあえず左の写真を田辺のローソンの駐車場で撮影した僕は飲み物とちょっとしたお菓子を買って高野龍神スカイラインへと向かった。
 田辺から車で30分ほど走ると、見えるものは道と山のみになる。春の日差しを感じながら車をただ走らせた。

 田辺から車で1時間ほど行くと高野龍神スカイラインのメインスポットに到着する。そこは護摩壇山の山頂で、スカイタワーが建っている。 護摩壇山スカイタワー 詳しい数字は忘れてしまったが、標高は海抜1,600mほどらしい。僕が行ったときは3月で凍えるほどの寒さではなかったのだが、さすがに海抜1,600mとなると寒さが厳しかった。カメラのシャッターを押そうにも手が固まってしまってうまく撮影することができなかったほどだ。気温で言えばおそらく氷点下にはなっていただろう。一般的に逓減率というものがあるが、それは100m上昇するごとに0.6℃気温が下がるというものだ。その計算で言えば1,600m÷100×0.6℃だから和歌山市よりは9.6℃も低いことになる。和歌山市では一年に一度積もるか積もらないかという雪だが、そこではあたり一面が真っ白に染まっていたし、道もカチカチに凍っていた。スリップの怖さを期せずして体験した形になってしまった。

 なにはともあれ、 護摩壇山スカイタワーからの夕焼けは素晴らしく美しかった。無数の山々が折り重なり作り出されるグラデーションの景色は僕から一切の言葉を奪い去った。僕はただ呆然と景色を眺めていたが、ふと我に返りカメラを手にシャッターを下ろし続けた。 護摩壇山スカイタワーからの景色
 僕は再びここに来ることを密かに決心し、高野龍神スカイラインを後にした。